2011年に身にしみたこと。
いざとなってからでは間に合わないもの、常に備えておいたほうがいいものがある。
近所同志で繋がり合って生きるには、これが必要、というものがある。
ということ。
例えば、
・カセットコンロ
・土鍋
・水用タンク(18リットル~20リットル)たくさん
・タライ
これらをまず揃えておきたい。
そして、
・火打ち石
・ナタ
・鋸
・斧
・麻紐(色々な縛り方を覚えておく) これらを使いこなせる僕たちでありたい。
そして、非常時を支えるのは日常。
さらに本音を言うと、日常などはなく、諸行無常が真実。
「当たり前の日常」などというものはなく、今無事でいることは奇跡そのもの。
なにはともあれ、味噌は必要と思ってから仕込んだのでは間に合わないから、なるべく常に醸していたい。
日常的に、地域の皆んなが食える分を作っておきたい。
みんながどれくらい食べるのかも、知っておきたい。
そして、道具はいざという時に貸し出せるように、ツールライブラリー(*)化しておきたい。
僕が工房にどっさり道具を置いている理由はここにもある。
もっともっと、地域に共同作業所と、道具が貸し出せる場所を増やしたい。
そして、味噌と米と梅干しと塩を、作って、蓄えて、分け合える力とつながりを、皆で育てていきたい。
味噌や米や梅干しや塩を作って、分け合える関係性を育てたい。
これらを売ることを否定しない。
・カセットコンロ
・土鍋
・水用タンク(18リットル~20リットル)たくさん
・タライ
これらをまず揃えておきたい。
そして、
・火打ち石
・ナタ
・鋸
・斧
・麻紐(色々な縛り方を覚えておく) これらを使いこなせる僕たちでありたい。
写真:千葉県いすみ市にある「パーマカルチャーと平和道場」で一週間、直火で自炊しながらの『共感コミュニケーションと共生のためのリトリート合宿』を行った。
一週間あれば、効率のいい薪の割り方、無駄のない薪のくべ方、ペール缶を使った釜戸の作り方、瓦やレンガやブロックの活用法、灰をクレンザーとして使う方法、コンポストトイレの作り方と管理法など、大体の野営術を共有できる。
photo by Yoichi
photo by Yoichi
薪割りは木目を読んで。
目に沿うと力をかけずにすっと割れる。
目に逆らうと割れるものも割れない。
釜戸の中に薪は詰め込みすぎず。
酸素があってこそよく燃える。
燃えているのは、木というよりは気。
空気の流れを作って、釜戸が気持ちよく呼吸するように。
火は下から上に登るので、薪の木目もこの流れに合わせてくべる。
大切な資源を大切に使う。
燃やす時は焦らず急かさず、気と木の呼吸を読むように。
写真:味噌汁、ご飯、漬物と副菜による「一汁一菜」は、野営生活でこそ、基本になる。
寸胴鍋は平鍋よりも沸騰が速い(熱は下から上に登るから、縦長の鍋がよい)。
photo by Yoichi
味噌汁を数日作り続けていると「何人が何日生きられる味噌が備蓄できているのか」が手に取るように分かってくる。
この感覚が重要だと思う。
一人ではなく、ひと家族でもなく、地域の皆でサバイブするなら、以下のような、炊き出しの時に使える道具は、しっかり揃えておきたい。
・寸胴鍋
・味噌
・米
・梅干し
・塩(または塩を炊くための海水)
・米
・梅干し
・塩(または塩を炊くための海水)
「一汁一菜を分け合う暮らし」をいつでも立ち上げられる力を付けていきたい。
写真:ブロックとレンガで釜戸を作った。
ブロックの穴は通気口として、釜戸の中の温度に応じて開いたり塞いだりして火力調整が出来て便利。
毎日の自炊メニューがシンプルな味噌汁だと、誰もが炊事に参加しやすくなる。
特別な料理は「特別な人しか作れない感」が出て、サバイバル生活の時には意外と不便。最初はドギマギしていても、何度か味噌汁の鍋に触っていると、数日経つと誰もが堂々と味付けするようになる。
元々、すべての人は、メディスンマンですからね♪
photo by Mikae
写真:夏至の頃、3日かけて塩を炊いて味噌を作った。
これは、その時に仲間と作った釜戸。
ドラム缶と金切りバサミがあれば、釜戸は作れる。
それらがなくても、石があれば釜戸を組める。
「あるもので、できる」ってな感覚を、どんどん共有したい。
そのためには体験を共有すること。
塩炊きCamp、味噌作りCamp、どんどん実践の場を作っていこう。
そして、非常時を支えるのは日常。
さらに本音を言うと、日常などはなく、諸行無常が真実。
「当たり前の日常」などというものはなく、今無事でいることは奇跡そのもの。
なにはともあれ、味噌は必要と思ってから仕込んだのでは間に合わないから、なるべく常に醸していたい。
日常的に、地域の皆んなが食える分を作っておきたい。
みんながどれくらい食べるのかも、知っておきたい。
そして、道具はいざという時に貸し出せるように、ツールライブラリー(*)化しておきたい。
*ツールライブラリー
アメリカ西海岸、ポートランドやカリフォルニア州各地に点在する道具の貸し出し場。
そこは多くの場合、共同作業所のようにもなっており、道具の使い方を教え合う智慧の交換も自然に起こっている。
僕が工房にどっさり道具を置いている理由はここにもある。
もっともっと、地域に共同作業所と、道具が貸し出せる場所を増やしたい。
そして、味噌と米と梅干しと塩を、作って、蓄えて、分け合える力とつながりを、皆で育てていきたい。
味噌や米や梅干しや塩を作って、分け合える関係性を育てたい。
これらを売ることを否定しない。
むしろ売り手を増やしたい。
そして同時に、売り買いをする暇もないくらいの時のために、手を打っておきたい。
いざとなった時に一緒に作れる仲間、パッと必要なところに配れる繋がりを作っていきたい。
何かあった時にパッとコンビニに走るのではなく、味噌蔵に走る僕たちでありたい。
スーパーでレトルトを買うのではなく、釜戸を組んで炊き出しを始める僕たちでありたい。
何かあった時のために、こつこつこつこつ、やっていきたい。
やれない人、やっていない人を責めるのではなく、人のやっていることを批 判するのではなく、とにかくこつこつこつこつ。
みんなそれぞれ事情がある。
とにかくこつこつと。
・・・
そして同時に、売り買いをする暇もないくらいの時のために、手を打っておきたい。
いざとなった時に一緒に作れる仲間、パッと必要なところに配れる繋がりを作っていきたい。
何かあった時にパッとコンビニに走るのではなく、味噌蔵に走る僕たちでありたい。
スーパーでレトルトを買うのではなく、釜戸を組んで炊き出しを始める僕たちでありたい。
何かあった時のために、こつこつこつこつ、やっていきたい。
やれない人、やっていない人を責めるのではなく、人のやっていることを批 判するのではなく、とにかくこつこつこつこつ。
みんなそれぞれ事情がある。
とにかくこつこつと。
・・・
■お湯さえあれば
この記事の冒頭に、何かあった時のために「ガスコンロ」と「ヤカン」があると助かると書きました。
お湯があれば、出来ることは色々あります。
野営が長期化する時や、移動中、水筒は何本あってもいいと思います。
僕は大抵、3本以上は持ち歩いています。
ちなみに電気ポットでの保温は、かなりの電気を消費します。
「その電気代で、いったい何本の水筒が買えるんだ?」というくらい消費します。
電気にとって、得意な仕事は照明や通信機器の充電など。
電気にとって不得意な仕事(電気をとても消費する仕事)は、電熱器やドライヤー、エアコン、冷蔵庫といった、温度の上げ下げ。
「お湯を沸かしたら、すぐ水筒に移して保温」がとても大切です。
とりわけソーラーパネルや風車などを使ってバッテリーに蓄電するような状況で「温度の上げ下げ(保温含む!)」を電気でやることになると、すぐに充電した電気が枯渇していしまいます。
電気の自給を考えている人は、ぜひ参考にしてくださいね~。
お湯と水筒で作れるもので、僕が「養生食」と思えるものは、例えば以下のようなものです。
・お茶
番茶やルイボスティ、各種ハーブティはティーパックで淹れる事が出来るものがありますし「無漂白のティーパック」は自然食品店などで売っています。
番茶、梅干し、生姜、醤油があれば「梅醤番茶」も作れますし、大根があれば「第一大根湯」「第二大根湯」も作れます。
■おすすめ養生飲料
番茶
ルイボスティ
各種ハーブティ
黒炒り玄米
無漂白ティーパック
梅醤番茶:梅干し、生姜、三年番茶、醤油
大根湯:大根、醤油、塩
番茶
ルイボスティ
各種ハーブティ
黒炒り玄米
無漂白ティーパック
梅醤番茶:梅干し、生姜、三年番茶、醤油
大根湯:大根、醤油、塩
・玄米スープなど
玄米粉、小豆粉(ヤンノー)、はったい粉、そば粉などは、お湯に溶くだけでお粥と同じくらい栄養価のあるスープにすることができます。
■おすすめ粉物
玄米粉(お薦めはシガリオ。酸化しにくい)
小豆粉(ヤンノー)
コーンミール
はったい粉
そば粉
ヘンプシードパウダー
小豆粉(ヤンノー)
コーンミール
はったい粉
そば粉
ヘンプシードパウダー
・みそ湯
とりわけ手作りの味噌は、タンパク質がしっかり分解されている為、アミノ酸が多く生成されているので、いわゆる「だし」の持つ旨味が十分。
こういった味噌を常備していれば、お湯に溶くだけで美味しいみそ汁を飲む事ができます。
乾燥わかめや昆布、ひじき、あらめ、ふのりなどがあれば、さらにバッチリ。
野菜は煮込む必要がある物が多いですが、油揚げならそのまま入れてもOK。
■おすすめみそ湯
天然手作り味噌
オプション:乾燥わかめ、昆布、ひじき、あらめ、ふのり
オプション:乾燥わかめ、昆布、ひじき、あらめ、ふのり
・玄米ビーフン
写真の玄米ビーフンは、お湯に浸して1分置くだけで柔らかくなります。
この時は、水筒に玄米ビーフンを入れて、お湯を注いで、黒ごまペーストと手作り味噌とごま油と乾燥わかめを入れて混ぜて「ベジタリアンみそラーメン」的なおいしい夕ご飯を作りました。
お湯だけで作れるもの、工夫次第で色々ありますよね。
そういった情報交換や食べくらべ会も、していきたいと思っています。
■おすすめ乾物
玄米ビーフン
海藻
乾燥キノコ(舞茸、しめじ、えのき、しいたけ)
乾燥野菜(切り干し大根、切り干し人参、切り干し牛蒡)
海藻
乾燥キノコ(舞茸、しめじ、えのき、しいたけ)
乾燥野菜(切り干し大根、切り干し人参、切り干し牛蒡)
■養生トレイルフード
トレイルフードとは、登山やトレッキングの時に持ち歩く携帯食のこと。
豆類や穀類を混ぜて袋に入れたり、水飴などで練り込んでバーにしてあるものなどが流行っています。
僕が思うに、日本列島は徒歩で旅する人が多く、色々な携帯食があったはずです。
そして実際調べてみると、味噌、焼き味噌、鉄火味噌、炒り玄米、干し玄米、漬物、乾燥野菜、梅干しなど、色々なものを携帯しながら旅していたようです。
僕もこの10年ほどはワークショップなどで全国を旅している中で、きづけば「養生トレイルフード」を色々と持ち歩くようになっていました。
それは例えばこんなものたちです。
・梅干し
・ねり梅(チューブタイプ)
・梅肉エキス
・ごま塩
・パウダー八丁味噌(最近岡崎で見つけた、かなりのお薦め!)
・乾燥海藻(昆布、わかめ、海苔など)
・マヤナッツパウダー
・チアシード
・チアシード
■調味料の大切さ
本来、調味料とは「食品を解毒したり、分解を助けたり、消化吸収をよくするため」に作られたものです。
しかし現代、一般市場で販売されている調味料は、砂糖も、塩も、酢も、醤油も、味噌も、その他様々な調味料も、ほぼ全て添加物入りです。
古くは孔子のまとめた「論語」の中で
「発酵調味料がないなら、食事はとらないほうがいい」
という意味の言葉があります。
食あたりや消化不良を起こすリスクがあるくらいなら、食べないほうが身体にいいし、もし食べるなら、しっかりした発酵調味料と合わせることを勧めていました。
消化を助けるはずの調味料に添加物が入っているということは、その添加物を解毒・分解するための負担が新たにかかってくるということです。
これが「食べると疲れる」原因になっています。
しかし逆に、調味料さえしっかりしていれば、仮に病院食の中に添加物が含まれていても、その毒性を調味料が分解・解毒してくれます。
何を食べるにしても、薬効をしっかり持った調味料を取り入れることで、心身のバランスを崩さずにいることができます。
■バケツ2つでモバイル二槽式手洗い
町にあるコインランドリーの中には、自動で洗剤を入れてくれるものがあります。
そうなると、合成洗剤を使いたくない場合、とても困ることになりますよね。
そもそも、洗濯機はなるべく使いたくない、という人もいるでしょう。
おすすめは、ランドリーマグちゃんを使ったバケツ2槽式
まず1つ目のバケツで、ランドリーマグちゃんを入れてつけ置きしておきます。
ランドリーマグちゃんは、マグネシウムの粒子。
↑詳しくは三宅商店サイトに説明があります。http://miyakestore.com/?pid=125476023
このマグネシウムが、水をアルカリイオン水に変え、汚れを綺麗に落とし、消臭もしてくれます。
そして、二槽目のバケツにはクエン酸を入れて、そこですすぐと、リンス効果もあり、風合いがさらによくなります。
すすぎは一度でもいいし、もう一度すすぎたければ、最初のバケツの水を入れ替えて、すすぎ槽として使えばOK。
麻ひもがあれば、干す場所は工夫して作ることができます。
麻紐は、どんなときでも携帯しておきたいですね。
麻紐、ナイフ、ハサミは、突然非日常的な状況に突入した時に、必ずといっていいほど大活躍するアイテムです。
・ホメオパシー
そして最後に紹介したいのはホメオパシー。
僕は、「ホメオパシーとはなんなのか」は抑えておいたほうがいい基本知識の一つだと思っています。
そして、ホメオパシー・ジャパンが勧める「基本キット」の中の10種類くらいのレメディーは、効果を理解して生活に取り入れておくことをおすすめします。
入院するような状況や、普段当たり前だと思っていた生活インフラが途絶えるような状況になった時、必ずと言っていいほど心理的インパクト、精神的ゆらぎが、肉体的な変化と一緒にやってくるのではないでしょうか。
肉体的変化と心理的変化、精神的変化は連動している、と見るのがホメオパシーの考えです。
そして、それらの変化に対して多面的にケアできるのもホメオパシーです。
■日常、無常
時代の転換点と言われて久しい昨今。
天候の変化も激しく、豪雨や津波や地震や火事も頻発しています。
日常と非日常の境界線は、日に日に曖昧になってきているのではないでしょうか。
衣食住、炊事洗濯、それらを支える様々な道具やインフラ。
これらが、いつ供給されなくなってもおかしくないのが今の時代だと思います。
諸行無常という言葉を胸に、自分の暮らしを支える道具や、暮らしを支えてくれている存在の一つ一つに改めて意識を向け直していきたいという思いを新たにしています。
そして何より、これらのスキルを持っているか持っていないかで、サバイバル出来る可能性が上がったり下がったりするのではなく、「個人の能力に問わず、つながりの力で乗り越えていける」ような、競い合いではない分かち合いによって、ゆるやかに知恵や技術を共有しあえる関係性を、丁寧に育んでいきましょう。